ゴリラとケータイの関係


今や子どもから大人まで多くの人が携帯電話を持ち、1人で2台の携帯電話を所有している事も珍しくない時代となりました。ますます生活に欠かせなくなった、私たちの携帯電話。そんな「ケータイ」がアフリカの紛争やゴリラと深い関係にある事をご存知でしょうか?

携帯電話には多くのレアメタル(=希少な金属)が使われていますが、その中の一つに携帯電話の小型化に貢献する「タンタル」があります。アフリカのコンゴ民主共和国で産出されるタンタルの一部は「紛争鉱物」と呼ばれ、武装勢力の資金源となって長い間紛争を助長してきました。

携帯電話が普及していく中で「タンタル」の需要が急増し、これを採掘するためにジャングルが次々と荒らされ、その中で、 採掘に「邪魔」であったゴリラがたくさん殺されてきたと言われています。驚くべき事に、ゴリラは採掘に携わる鉱夫たちに食糧として食べられてしまう事もありました。実は私たちの「ケータイ」が世界の裏側で紛争の助長やゴリラの生息数の激減にも一枚噛んでいるのです。


どうしてゴリラなの?

レアメタル採掘の影響を受けているゴリラは、特にマウンテンゴリラやヒガシローランドゴリラと言われています。マウンテンゴリラはコンゴ民主共和国、ルワンダ、ウガンダ3ヶ国のヴィルンガ火山群に位置する各国の国立公園の中に生息し、ヒガシローランドゴリラはコンゴ民主共和国のカフジ・ビエガ国立公園に生息しています。

コンゴ民主共和国ではレアメタルの採掘や木炭を作るため、ゴリラのすみかである森が多く失われてきました。また、食肉にすることを目的とした密漁(ブッシュミート)や、レアメタル採掘に関わる鉱夫らに食べられるなどの影響で、その数がさらに激減しています。武装勢力による殺害や人間によって持ち込まれた感染症などの脅威に晒され続けているため、近い将来の絶滅が危ぶまれています。

世界でのマウンテンゴリラの生息頭数は残り約800頭、ヒガシローランドゴリラは約5000頭と言われています(2012時点)。特に、マウンテンゴリラはIUCN(国際自然保護連合)の作成する絶滅危惧種のリスト「レッドリスト」の中でも「近い将来における絶滅の危険性がきわめて高い種」とされています。

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どうして携帯電話なの?

2012年8月には、国内の携帯電話契約者数は約1億2900万台を超えています。しかし、その一方でリサイクル率は認知度の低さにより、年々減少しています。

これまでの所、日本の携帯電話にコンゴ民主共和国産のタンタルが実際に使われていたどうかは、日本のメーカー各社が使用している鉱物の産出国を公開していないため、明らかになっていません。それでも、世界中で携帯電話が爆発的に普及していく中、コンゴ民主共和国のゴリラたちが犠牲になってきた事や、紛争が助長されてきたのは紛れもない事実です。 私たちの便利な暮らしの裏側で、ゴリラたちの明日が危ぶまれています。

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